ことばの成長を支える「動詞の力」
- ことまる

- 2023年8月23日
- 読了時間: 4分
更新日:1月23日
名詞と動詞の出現
子どもが、はじめて話す「ことば」 は、
「ママ」「わんわん」「アンパンマン」「くつ」「ばなな」など、身近な人や物の名前が多いですよね。
これらは、名詞と呼ばれます。
名詞は、目の前にある物や人と「ことば」を結びつけやすいため、比較的、覚えやすいことばです。
名詞の次に育つ「動詞」
ことばは、1語の発語から始まり、少しずつ増えていきます。
そこに「食べる」「寝る」「あった」といった 動詞 が加わると、2語文、3語文へと育っていきます。
2語文、3語文を話し始めると、子どもが言いたいことがぐっと分かりやすくなります。
この時期、成長を強く感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。

動詞は、なぜ難しい?
動詞は、名詞よりも理解がむずかしいと言われています。
理由はいくつかあります。
動きの「始まり」と「終わり」が分かりにくい
過去形・進行形など、形が変わる
名詞とくっついて使われる (例:歩いている犬)
立場で意味が変わる (行く・来る など)
動詞は、動きを表すことばです。
動きは一瞬で変わり、目の前から消えてしまいます。
そのため、
1️⃣ 目の前の動きをとらえる
2️⃣ その動きと「ことば」を結びつける
という、2段階の作業が必要になります。
子どもの頭の中では、とても複雑なことが起きているのです。
だからこそ、動詞が出てくること自体がすごい成長なのです。
オノマトペと身振りの力
動詞の理解を助けてくれるのが、オノマトペ と 身振り です。
オノマトペとは、音や様子を表すことばです。
たとえば、
チョキチョキ
バリバリ
スイスイ
などがあります。
「動詞を学ぶのに、オノマトペ?」「幼児語に戻るのでは?」
そう思われるかもしれません。
でも実は、幼児だけでなく、小学生にとってもとても役に立つツールです。
ことばが出始めるころの関わり
たとえば、はさみを使う場面。
大人が「チョキチョキ、するよ」と言いながら、手を動かして見せます。
子どもは、
「チョキチョキ」という音
手の動き
はさみの様子
を、同時に見て聞きます。
「チョキチョキ」はリズムがよく、繰り返しがあるため、子どもにとって聞き取りやすいことばです。
この時期は、正しく言えることよりも、伝えようとする気持ち が大切です。
ことばで言う子もいれば、身振りで表現する子もいます。
どちらも、大切な成長です。
「チョキチョキ」から「切る」へ
「チョキチョキ」に慣れてきたら、次のステップです。
「チョキチョキ 切る よ」と、動詞を一緒に使ってみましょう。
ポイントは、オノマトペと動詞をセットで使うこと。
経験を重ねることで、
チョキチョキする = 切る
が、自然につながっていきます。
小学生にもオノマトペは効果的
オノマトペは、小学生にも役立ちます。
たとえば、
「さかながおよぐ」
「さかなが スイスイ およぐ」
どちらが、魚の様子をイメージしやすいでしょうか。
「スイスイ」が入ると、動きがよりはっきり伝わります。
動詞の意味を深める
基本の動詞「食べる」にも、いろいろな言い方があります。
かじる
すする
なめる
ことばだけで説明すると、動きのイメージは分かりにくいですよね。
でも、オノマトペを使うと、ぐっと分かりやすくなります。
せんべいを バリバリ かじる
おそばを ズルズル すする
キャンディーを ペロペロ なめる
オノマトペが入ることで、動詞の意味を想像しやすくなります。
知らなかった動詞でも、イメージと結びついて、新しいことばとして身についていきます。
オノマトペを意識してみよう
大人は、普段の会話で自然にオノマトペを使っています。
ぜひ、子どもとの会話でも少し意識して使ってみてください。
大人が意識すると、子どもも、ことばに目を向けるようになります。
カード遊びにオノマトペを取り入れるのもおすすめです。
おすすめのオノマトペ教材

● ことばを育てるオノマトペカード
(制作・発行:まちとこ)
ことばが出る前のお子さんも遊べます
身振りを見せながら 「ねこを なでなで〜」
大人のジェスチャーを見て、 子どもがカードを選びます
● 話し言葉・書き言葉が豊かになる
オノマトペ絵カード(合同出版)
年長さん〜小学生におすすめ
「魚が スイスイ…」と続く動詞を考える
複数のカードから 「スイスイ」の様子を選びます
さいごに
オノマトペや身振りは、動詞の意味や動きのイメージを分かりやすくしてくれます。
子どもたちのことばの成長をそっと支える、大切なツールです。
毎日の関わりの中で、「動詞の力」 を少しずつ育てていきましょう。




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